株券の電子化、タンス株の対応を考えましょう!
2004年6月に「株券電子化に関する法律」が成立し、公布されました。「株券電子化」とは、株主の権利を紙に印刷された株券で管理するのではなくて、証券保管振替機構(ほふり)を中心としたコンピューターネットワークで一元管理する方法です。上場会社の株券は遅くとも2009年6月までに一斉に電子化され紙の株券は無効となるので、名義を確認し、必要であれば名義変更を早めに行うことが必要です。
株券の現状
2007年末現在、個人が保有する全株式約1,020億株のうち約81%がほふりに預けられており、金融機関の担保等になっている株をのぞく約140億株、資産価値にして約14兆円がタンス株だと言われています。株主数は延べ1,334万人に上ります。
個人がタンスに株をしまっておく理由
日本証券業協会の調査によると、タンス株の地域分布は「西高東低」のようです。対人口比率でタンス株株主比率が多い都道府県は、奈良県・富山県・東京都・愛知県・兵庫県・和歌山県・・・と関西地域が並びます。関西は古くから個人事業が盛んな地域であり、親族や知り合いの株の保有が多いことが原因と考えられます。
また、相続の話し合いにより株券が相続人に分けられ、そのまま株券が放置されたり、株券の存在すら分からないままであることが多いとも考えられます。
対応の遅れ
法律で株券の電子化が決まった2004年末から2007年末までに年々1割ずつタンス株は減少していますが、ペースは鈍く、日本証券業協会も周知活動を本格化させています。
ぎりぎりまで本腰を入れない日本人の国民性、会社がすべてやってくれるという他人任せの姿勢、株券の所在すら分からなくなる曖昧性が対応の遅れにつながっているのではないでしょうか?
また株券は売るとお金に変わる資産である以外に、株主総会で議決権を行使するなど「会社の所有者」として責任を果たすべきものでもあります。株主の自己責任をもっと意識してもらうためにも、証券会社やメディアが啓蒙活動を進め、また金融教育にも力を入れ、企業と株主、ひいては潜在的な株主である消費者とコミュニケーションを図ることが必要だと思います。
3 月 19 2008 06:30 am | ファイナンス and 週刊コラム
